はじめに
当院が野球肘検診を始めた理由
肘の痛みを訴えて来院される野球選手への対応として、当院では超音波エコーを用いて肘の状態を確認します。
そして、当院だけでの対応が困難な場合は、肘専門の医師を紹介させてもらいます。
医師の診断の多くは「内側上顆裂離」、「肘内側じん帯損傷」、離断性骨軟骨炎」。
いわゆる“野球肘”です。当院を頼ってきてくれた多くの野球少年たちの肘は既にぼろぼろになっていました。
医師から「野球肘」の診断を受けると、ノースローと呼ばれる投球禁止の期間が4~12週間。場合によっては手術になることもあります。どちらにしても大好きな野球ができなくなってしまうわけです。
この状況を打開して、けがをすることなく、大好きな野球を思う存分やってもらいたい。
そんな想いから当院で野球肘検診を始めようと思いました。
当時は全国的に見ても野球肘検診を実施しているところは少なく、宮城県でも野球肘検診をしているところはごくわずかでしたが、全国的にも肘の専門家として知られている提携先の医師にアドバイスを仰ぎながら、年々改良して一定の評価をいただけるようになりました。
おかげさまで、当院での野球肘検診は早いもので6年目を迎えました。
なぜ、野球肘検診を受けたほうがいいのか?
野球肘の怖いところは、痛みを感じたときには重症化していることが多いことです。
したがって、痛みがあるから、痛みがないからではなく、定期的に肘の状態を確認しておく必要があります。つちや整骨院では1年に1回定期的に野球肘検診を受けることをお勧めしています。
当院では超音波エコーでの肘の確認はもちろんですが、肩や肘、股関節など、投球に必要な動きが正しくできるのか(身体機能評価)をチェックして、本人だけではなく、指導者、保護者の方々にもフィードバックしています。
そもそも野球肘って何?
野球肘とは、ボールを投げ過ぎることにより起こる肘のスポーツ障害のことです。
投球時や投球後に肘に痛みが発生し、肘の曲げ伸ばしが悪くなる場合もあります。
多くは11~12歳ころに発症して、少年野球選手の2~4割に発症すると言われています。
成長期の骨はやわらかいため、繰り返しのストレスがかかり続けることにより、損傷を受けてしまうことになります。
発生する部位によって内側型、外側型、後方型に分類されます。
最も多いのは内側型ですが、外側型で生じる離断性骨軟骨炎が進行している場合は手術が必要になることがありますので要注意です。
野球肘検診の流れ
- 問診票記入
競技歴、利き手、ポジション、痛みの有無等を確認します。
- 野球肘の概要について、スライドを用いて説明します。(約30分)
- 身体機能評価
肘の圧痛・ストレステスト、肩、股関節の柔軟性チェック等を行い、野球肘になりやすい要素を持っていないかを確認します。
- 超音波エコー検査 ※1
骨や靭帯損傷等の有無を確認します。
※1 レントゲン検査と違い放射線を浴びることがなく安全で、人体に害がありません。 (産婦人科でお母さんのお腹の中の胎児の成長を確認しているものと同じです)
レントゲンでは写らない靭帯・筋肉・腱や、微小な骨折や軟骨なども画像として確認することができます。
- フィードバック&コンディショニング講習
野球肘予防に必要なストレッチや注意事項について実技を交えてお伝えします。
- 質疑応答
チームのパフォーマンスが向上できるように指導者や保護者からの疑問・質問にお答えします。
※肘の状態が医師の診察が必要だと判断した場合は、提携先の病院をご紹介します。
料金
1人 5500円
5人以上 2000円/1人
10人以上 1000/1人
実施日は相談の上、調整いたします。