はじめに
ひざに痛みを慢性的に感じている人は、階段の昇り降りがとても苦痛なことが多いです。
今回は階段での膝の痛みを改善するポイントについてお話していきます。
階段の昇り降りでひざが痛い
・旅行先や外出先で階段が多くてつらいから、
すぐにエレベーターやエスカレーターを探してしまう
・ひざが痛くなるから自宅の2階にはあがらない
当院でもこのような患者さんのお声をよく耳にします。
ひざの痛みや変形が進行し階段を使わなくなると、逆に不安感も増してさらに階段を使うことをためらってしまいます。
これからお伝えする2つのポイントに注意してもらうことで、階段でのひざの痛みが80%なくなります。
もしもあなたがひざの痛みが原因で、階段の昇り降りがつらくて悩んでおられるのであれば、すぐに試してください。
「上り」「下り」で痛みの原因は違う!
あなたのひざは階段の“昇り”で痛みが出ますか?それとも“降り”で痛みが出ますか?
階段でのひざの痛みは、昇りか降りで原因は違います。
その原因によって、注意しなければいけないポイントが変わります。
結論からいうと、昇りの場合は“筋肉”に大きな負担がかかることでひざに痛みを出します。
反対に、降りでの痛みは“関節”に大きな負担がかかり、痛みを出すのです。
あなたのひざの痛みが出る動きを確認してみてください。
上る時のポイントは「かかと体重」
階段を昇る時に痛みを感じるあなたは、前に出した足がつま先に体重が乗っていませんか?
つま先に体重が乗ると、ひざが曲がっていくにつれて前方に出やすくなります。
ひざが前方に出た状態で体重が過度にかかり過ぎると、ひざを安定させるために無意識に筋肉が働きすぎて、ひざの痛みの原因となります。
一連の動きでひざに繰り返し負担がかかり、痛みが少しずつ強くなっていきます。
この膝への負担を軽減するためのポイントは体重をかかとに乗せることです。
前に出した脚は足裏全体に体重をかけて、踵に重心を置いて階段を昇ってください。
下りる時のポイントは「力を抜く」こと
降りる時に痛みを感じる場合は、多くの場合脚に力が入り過ぎています。
階段を降りる時の後ろの脚(体重を支えている方の脚)に力が入りすぎることで、後ろのひざに痛みを感じます。
降りる時のひざ痛みを改善するポイントは、「ひざの力を抜く」ということです。
この際、着地する前方の足は、足裏全体で体重を受けるようにイメージしてください。(力を抜くことに怖さを感じる時は手すりを使って降りてください)。
このひざの力を抜く感覚のコツをつかむと降りる時のひざの痛みは劇的に改善します。
どうでしたか?
ひざの痛みの状態にもよりますが、以上の昇り降りのポイントに注意してもらうだけで多くの方のひざの痛みが劇的に改善しています。
ちょっとした動き方のコツを身につけることでひざの痛みが改善する例は少なくありません。
痛みや苦しさが無く快適に生活するためには、身体の使い方は欠かすことはできません。
しかし、残念なことに病院や治療院でも教えられることはほとんどありません。
当院では、ひざの筋力トレーニングや身体の動き方も治療の一部として指導させて頂いています。
このブログを読んでいただいた皆様も、この先も健康な体でストレスなく生活してもらえるとうれしいです。